JIS:工業規格

JIS:日本工業規格

窓ガラス用フィルムには、「建築窓ガラス用フィルム」のJIS A 5759と「自動車窓ガラス用フィルム」のJIS S 3107の2種類があります。

※適合製品は以下の規格を満足したものとなります。

「建築窓ガラス用フィルム」の
JIS A 5759について

この規格は、主として建築物の窓・出入口などに用いられる無機ガラスを対象とし、アクリル樹脂板、ポリカーボネイト樹脂板などの 有機ガラスについては対象外です。

JIS A 5759_2016 
建築窓ガラス用フィルムの種類と性能

※表は横スクロールでご覧いただけます。

フィルムの性能

種類 日射調整フィルム 低放射フィルム 衝撃破壊対応
ガラス飛散防止フィルム
層間変位破壊対応
ガラス飛散防止フィルム
ガラス貫通防止フィルム
内貼り用 外貼り用 内貼り用 内貼り用 外貼り用 内貼り用 外貼り用 内貼り用
記号 SC-1 SC-2 LE GI-1 GI-2 GD-1 GD-2 SF
一般的品質 フィルムは、透明性、均一性、強じん性、可とう性、及び温湿度の変化による寸法安定性を持つほか、次による。
a)フィルムは、ガラスを汚損又は腐食してはならない。
b)フィルムは、ガラスに均一に接着し、かつ、必要に応じて剝がすことができなければならない。
c)フィルムは、貼り付けの作業性が良好でなければならない。
外観 外観は、フィルム透視に差し支えるような汚れ、泡、脈理、きず、異物などがあってはならない。
性能による区分 ・可視光線透過率
60%未満
・遮蔽係数
A 0.40未満
B 0.40以上0.60未満
C 0.60以上0.85以下
・可視光線透過率
60%未満
・熱貫流率(W/㎡・K)
A 4.2以下
B 4.2を超え4.8以下
A 鋼球落球試験
Aに適合するもの
・可視光線透過率
60%以上
・遮蔽係数
D 0.60未満
E 0.60以上0.85以下
・可視光線透過率
60%以上
・熱貫流率(W/㎡・K)
C 4.2以下
D 4.2を超え4.8以下
B 鋼球落球試験
Bに適合するもの
フィルムの許容差 厚さ:±10%
幅:+5mm、-0mm
長さ:マイナスを認めない
紫外線透過率(%) 3以下
引張強さ(N) 50以上 50以上 100以上 100以上 800以上
伸び(%) 60以上
粘着力 (N) ※1  2以上 2以上 4以上 4以上 8以上

耐候性

試験時間(h) 1000 500 1000 2000 1000 2000 1000 2000
試験項目 ・外観
・遮蔽係数
・粘着力
・外観
・熱貫流率
・粘着力
・外観
・粘着力
・外観
・粘着力
・外観
・粘着力
評価 ・フィルムの外観は、膨れ、ひび割れ、端の剝がれなどの異常があってはならない。
・フィルムの粘着力は、※1の性能に適合しなければならない。
遮蔽係数は耐候性試験前の性能値に対し、その変化が±0.10の範囲とする。
ただし、記号Cと記号Eの値は0.85以下でなければならない。
熱貫流率は耐候性試験前の性能値に対し、その変化が±0.4W/㎡・Kの範囲とする。
ただし、記号Bと記号Dの熱貫流率は4.8W/㎡・K以下でなければならない。

ガラス飛散防止性能

ショットバッグ試験 1)ガラス破片10個の質量80g以下で、最大破片1個の質量55g以下
2)落下高さ450mmの加撃を10回繰り返してもガラスが破壊しない場合。
層間変位試験 ガラス飛散防止率
95%以上

ガラス貫通防止性能

鋼球落下試験 A 落下高さ3000±50mm
貫通しないこと
鋼球落下試験 B 落下高さ1500±50mm
貫通しないこと

「自動車窓ガラス用フィルム」の
JIS S 3107について

この規格は、自動車の窓ガラスに用いられる無機ガラスを対象とし、ポリカーボネイト樹脂などの有機ガラスについては対象外です。

JIS S 3107_2013 
自動車窓ガラス用フィルムの
種類と性能

※表は横スクロールでご覧いただけます。

種類 日射調整フィルム ガラス飛散防止フィルム
記号 V-SC V-GS
一般的品質 フィルムは、透明性、均一性、可とう性、及び温湿度の変化による寸法安定性を持つほか、次による。
a) フィルムは、ガラスを汚損又は腐食してはならない。
b) フィルムは、ガラスに均一に接着し、かつ、必要に応 じて剝がすことができなければならない。
c) フィルムは、貼り付けの作業性が良好でなければならない。
外観 外観は、フィルム透視に差し支えるような汚れ、泡、脈理、きず、異物などがあってはならない。
遮蔽性能による区分 A  0.60未満B  0.60以上0.80未満C  0.80以上0.90未満
可視光線透過率(%) 89以下
紫外線透過率(%) 3以下
引張強さ (N/25mm) 50以上 100以上
伸び(%) 60以上
粘着力(N/25mm)※1 2 4
耐燃性 自消性
耐候性 試験時間(時間) 1000
試験項目 ・外観
・遮蔽係数
・粘着力
・外観
・粘着力
評価 ・フィルムの外観は、著しい変色、膨れ、ひび割れ、端の剝がれなどの異常があってはならない。
・フィルムの粘着力は※1の値を満足しなければならない。
遮蔽係数は、耐候性試験前の性能値に対し、その変化が±0.20の範囲とする。
ただし、記号B及び記号Cの遮蔽係数は0.92以下でなければならない。
ガラス飛散防止性能 ガラス飛散防止率は95.0%以上